【Mosaic】同じ道、違う空

価格:2,050円
言語:公式日本語対応
プラットフォーム:PC

ざっくばらんに説明すると・・・

  • 繰返す毎日からの脱却を描いたアドベンチャー
  • ゲーム性は薄いもののノルウェー映画協会も後押しするショートフィルムのような作品
  • 変化のヒントは通勤に

【どんなゲーム?】

Mosaicはノルウェーの開発チームによってつくられた、繰り返される毎日に心をすり減らした男性が主人公のアドベンチャーです。世界は色を失い、鬱屈した日々がゲームの大部分を支配しています。

そんな繰り返される生活にもわずかに変化を見つけたりします。夕陽に見惚(と)れたり、野良ネコと触れ合ったり、ストリートミュージシャンに心を揺さぶられたり。でも寄り道してるもんだから遅刻して会社からクビを警告するメッセージが来てしまったり。

このゲームではいつでもスマホを開くことができます。ひたすらタップするだけのミニゲームもあるし「いいね」を送るだけのマッチングアプリも見ることができます。しかし自分の価値を再認識して繰り返しの日々から抜け出すのに必要なのはそういうアプリなんでしょうか?

このゲームは変化を求め、豊かさを手に入れようとする一人の男性の心情をシュールな視点で描いた作品です。ディストピアではなく、むしろリアルを描いたアドベンチャーです。

【どんな人におすすめ?】

このゲームでは5日間の繰り返される日々をプレイします。家から出た後の通勤経路は、同じエリアは省略されるので「繰り返し」を味わいつつも退屈しない工夫がされています。

鬱屈した「不変」と、希望として潜む「変化」を描いた内容は誰の心にも響くものがあります。もしあなたが同じような日々に漠然とした疑問を持っているのならおすすめでしょう。

クリアまでは4時間でしたがミニゲームに時間を割かなければ2時間程度でクリアできると思いますが、そもそも本作はゲーム性が薄くショートフィルムのような作品だったので、これから買おうと考えている人には少しだけ留意点を伝えておきたいです。

基本的には会社に着くまでの一本道なので、寄り道はあっても探索したりすることもないし、もちろんアクション要素もありません。会社の仕事として少しだけパズル要素はありますが、単調なもの(ただこの点については作品のテーマに一致してます)なのでゲームっぽさを期待するとがっかりしてしまうかもしれませんね。

しかしながらノルウェー映画協会も後押しするほどなので、テーマ自体は現代社会を生きる私たちにとって、必要とされているものなんだと思います。

ちなみにミニゲームのBlipBlopは左右のクリックとマウスホイールボタンを使えば実質3倍のスピードになります。

【ゲームを終えて、考えたこと】

このゲームでは朝起きてから家を出るまでは繰り返しプレイしなければなりません。毎日鏡の前に立って髪を整えてネクタイを直して歯を磨きます…が、だんだん繰り返しの日常に抵抗したくて、ボサボサの髪のまま家を出たりするのはきっと私だけではないと思います。

『スカイ・クロラ』という映画をご存知でしょうか?戦争がショーとなった世界で、キルドレと呼ばれるとっかえひっかえ生み出される大人にならない子どもたちが登場します。彼らは戦闘機に乗り、経済を潤し命の尊さを宣伝するために命をやり取りします。

主人公でキルドレの「カンナミ」は、周りのキルドレが死んでは補充され、延々と繰り返されるショーとしての戦争を変えようと、絶対的な敵を殺害しようと試みます。

Mosaicの世界に生きる主人公も、街を支配し絶対的な存在となっていた会社で心をすり減らしながらも変化を求めていました。毎日通勤する道でも変化のきっかけはあります。でもそれに気付けるのは簡単じゃありません。

スカイ・クロラにはこんな一節があります。

『いつも通る道でも、違うところを踏んで歩くことができる。いつも通る道だからって、景色は同じじゃない。それだけでは、いけないのか?』

ゲームでは最後に会社への反抗という大事件によって、主人公は変化を手に入れることができました。しかしこのゲームが伝えたかったのはむしろささいな、いつもの通勤路に潜んでいる豊かさだったのではないでしょうか。変化の源は小さな火種のようなものかもしれませんね。

muramasa

2,000円以下でも深い味わいのある作品を紹介しています!ブログ「ゲームはリビングで。」を見て新たな作品と出会えるように更新していきます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする