【コラム】ゲーマーの後ろ姿が心配されないために

最近、香川県が賑わす「ゲーム規制条例」をゲーマーの皆さんはすでに耳にしていると思います。あの条例がどれだけの効果を持つかは疑問ですが、我が子が健康であってほしいという親の想いは理解できるのではないでしょうか。

どれだけ時代が変わっても1人で画面に向かってゲームをしている姿は、外から見たら孤独感を醸してしまうものです。ですがそれを「人生を豊かにする趣味の時間」と見られるか「社会との断絶を産む心配の種」と見られるかは、その人(子ども)が持つバックボーンが関わってきます。

ここで言うバックボーンとはつまり「学業の成績がこれくらい」「友達付き合いはこれくらい」「収入はそれくらい」といったところでしょうか。例えば「学業優秀、交友関係も広く深く、自分の生活費は自分で稼ぐ」という学生ならゲームしようが誰も文句は言わないでしょう。世界的に有名な配信者のninjaも「親に文句を言わせないよう学業にしっかり励んだ」と言ってましたね。

反対に「成績不振、友達とも遊ばず、仕事もしない」となれば当然心配します。まぁそれは極端な例として、現実的には、親と子のコミュニケーションが少ないせいでバックボーンを知ることができず、結果として子どもを心配してしまうというパターンが多いのではないでしょうか。

とはいえこれにも理由があって、たいていの親は、やはり子どもを信じたいのでどういう人生を送るかはある程度当人に任せるものです。親が子をガッチガチに監視して指導したところで豊かな人生になるはずがありません。それにこれは親子だけの問題ではなく夫婦やカップルであっても同じ、つまり「子」を「パートナー」に置き換えても起こりうる問題です。

「心配の種」を掘り下げてみると実は”健康”を心配してるんじゃないか、というのが今回の趣旨です。後述しますが健康は4つの要素があります。それらの要素を多く満たしていれば健康、すなわちゲームが人生を豊かにする趣味として見られ、反対に不足が多ければ不健康、すなわち心配の種となるのではないでしょうか。

ぜひこれを読んだ皆さんも自身のゲーミングライフスタイルを振り返ってみてください。槍玉に挙がってしまったゲームですが、私はゲームと健康は両立できると考えています。しかし、そのためには健康について定義してから行動に移す必要があります。遅くなりましたが今回のコラムのテーマは「ゲームをしているあなたの後ろ姿が心配されないために必要なことを健康の面から考える」です。

ではここで健康について定義しておきましょう。WHOや厚生省の健康の定義をベースとしますが、引用してしまうと長くなってしまうので、ざっっっくりと「肉体的健康(適切な運動、栄養摂取をしているか)」「精神的健康(心の活力があり自ら行動を開始できるか)」「社会的健康(交友関係があり、気晴らしや悩み相談する家族・友人がいるか)」の3要素に分けてみます。よかったら日本WHO協会と厚生労働省のHPも見てみてください。

しかし「肉体的健康」「精神的健康」「社会的健康」だけでは足りないと私は思います。現代社会で生きていくためには必ずお金が必要で、「お金を稼げる状態が見込めない」と心配の種となります。したがってここでは独自に「経済的健康(学業、スキルの習得に励んでいるか)」を追加したいと思います。

誤解の無いよう補足しますが、経済的健康はその時のお金の有無によって健康・不健康を定義するものではありません。例えば(一般論として)学問を究(きわ)め、資格やスキルを修得することでより高い収入を見込める状態、あるいはすでに仕事に就いていることで長期的に収入が見込める状態であれば「経済的に健康である」と言えるでしょう。(ホントはそんな単純な話じゃないですけどゲーマーのコラムなんで軽く流してください。)

では、さっそくゲームがもたらす健康を4つの要素に照らし合わせながら考えてみましょう。例えば友達のいない人が家で『ダークソウル』に夢中になっているとしましょう。

肉体的健康 … ×(運動無し)
精神的健康 … ○(夢中になり生き生きとしてる)
社会的健康 … ×(1人で画面と向き合ってる)
経済的健康 … ×(収入に結び付かない)

これではとても健康とは言えませんね。家族やパートナーが心配するのも当たり前です。しかしながら「これは極端な例でしょ」「友達とゲームしてるし」「仕事してるから収入はあるよ」といったツッコミが聞こえてきそうです。

そのツッコミは正しい!栄養と同じく足りない部分は補えばいいだけなのです。ゲームだけしていては健康は手に入らないという自覚が大切です。理想はどれも欠けることなくツッコミのスキを与えないことですね、難しいですけど。

ここからは健康になるためにどうすれば良いか考えましょう。分かりやすい例を挙げれば、適度に運動して、週に1回は友達と遊びに行き、仕事に就いて収入を得れば健康的です。

ですが、そんなに簡単な話じゃありませんね。運動や友達付き合いが苦手だからゲームしかすることが無かったという人もいるに違いありません。ならばできることで健康を補いましょう。

例えばSwichで発売中のリングフィットアドベンチャーなら高い運動効果が期待できますし、ポケGOで60キロ以上痩せた人なんかもいましたね。これならゲームをしながら肉体的健康を補うことができます。

人付き合いが苦手という人はSNSから気軽にコミュニティに参加してみてはいかがでしょうか。ゲームの話題は共有を生みやすいし、観覧イベントなどに参加すれば少しずつ社会的健康が育まれていきます。人と会うのが苦手でなければボードゲームなどもオススメです。同じ空間でゲームを楽しむので必然的に社会的健康が強く補うことができますね。

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と、こんな感じでアイデアを出していけばおのずと自分に合った補い方が見つかると思います。ゲームで経済的健康については配信を通じた投げ銭やeスポーツでオフィシャルな実績を上げるといったところでしょう。

ちなみに実は私自身が上記の不健康な状態でした。特に大学卒業後フリーターだった頃は精神的健康さえも失って危うい時期もありました。もちろん子供の頃はゲーム機を捨てられた経験もあります。

今ではなんとか就職でき、運動も好きなので、適度にコントローラーを置いて外に出るようにしてます。「ゲームが趣味だなんて孤独だ」なんて言わせないために。私はオフラインのインディゲームばかりやってるのでゲーム中は基本1人なので、下記のように健康を維持できるようがんばってます。

肉体的健康 … ○(会社のバドミントンサークルに所属)
精神的健康 … ○(インディゲームやバドミントンに夢中)
社会的健康 … ○(職場・友達・サークルのイベント優先)
経済的健康 … ○(多くないけど長期的な収入)

「チームスポーツ」は本当にオススメです。運動するし(肉体的健康)リフレッシュと上達の喜びもあるし(精神的健康)チームでコミュニケーションも取る(社会的健康)ので一石三鳥です。スポーツは初期投資がかかりがちですが健康的だし長い目で見れば非常にコスパは高いと思ってます。

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さて、ここまで健康の4つの要素とゲーミングライフスタイルを照らし合わせてみました。便宜的に〇×を付けましたがこれは程度の問題なので、例えばめちゃくちゃお金持ちで死ぬまで経済的健康に困らないならほかの要素なんてどうでもいいんです。

ただ、多くの人は(少なくとも私は)凡人なのでできる限りゲームだけで生きるのではなく、社会に溶け込んで手を取り合っていくほうが生きやすい。これはフリーター時代に孤独を経験した自分への反省だったりします。今はオフ会とかでゲームを通じて社会的健康を得られる人も増えているのは非常に良い事だと思います。

最初の話に戻りますが、ゲームを規制したところで人生が豊かになるかは分かりません。しかし、ゲームに夢中になるあまりゲームが槍玉に挙がってしまっているのが現状です。

だからといってゲームを捨てる必要はないし、健康的でいれば心配の種も無くなるでしょう。足りない栄養分は他で補えばいいんです。一言で言えば「やる事やってりゃ大丈夫でしょ」というのが、今回書きたかったことでした。

muramasa

2,000円以下でも深い味わいのある作品を紹介しています!ブログ「ゲームはリビングで。」を見て新たな作品と出会えるように更新していきます!

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