【Blasphemous】罪を背負い血を被るダークファンタジーACT

言語:公式日本語対応
プラットホーム:PC、PS4、Swich
ざっくばらんに説明すると・・・
- 罪を背負った巡礼者のメトロイドヴァニア
- ダークソウルのような世界観とゲームシステム
- アクションは操作性をすごく良くしたアクトレイザー
【どんなゲーム?】
Blastphemous(ブラスフェマス)は悔悟者となってクヴストディアと呼ばれる世界を旅するメトロイドヴァニアです。悔悟者とは「悔い改める者」、すなわちプレイヤーは背負った罪を浄化するための「奇跡」を求めて困難に立ち向かっていきます。
中世風の雰囲気もさることながらゲームシステムもダークソウルに大きくインスパイアされています。回復ポイントとなる「祈祷台」に跪くと体力回復、そして冒険中に使用できる「フラスコ瓶」が補充され、倒したモンスターが復活します。ダクソをプレイ済みなら「祈祷台=篝火」、「フラスコ瓶=エスト瓶」と言ったほうが伝わりやすいかも。武器強化や通貨の役割を持つ「償いの涙」がダクソでいうところの「ソウル」にあたる点もインスパイアされていますね。
レベルという概念はありませんが、特定の場所を訪れると武器を強化したりスキルを手に入れたりできるので、これがレベルシステムの代わりとなっています。他にも買ったり拾ったりした様々な装備品を身に着けることで冒険の手助けをしてくれるなどRPGの要素もバッチリ。
立ちはだかるモンスターのほとんどは形容し難い異形の容姿をしているのでグロいのが苦手な人は注意です。というか主人公自身も特定の条件で発動する「処刑」でモンスターを惨(むご)たらしく倒します、思わず「そんな殺し方しなくてもぉ…」と敵が可哀そうになってしまうほど。

【どんな人におすすめ?】
クリアまでのプレイ時間は約9時間で、その時点での進捗度は約80%でした。アクション要素の強いメトロイドヴァニアで難易度は高めだと思います。前半は協力者が現れたりしますが後半は救済措置がないのでアクションが苦手な人は苦労するかもしれません。
感触としては「すごく操作性の良いアクトレイザー」って感じです。攻撃モーション中にパリィ態勢に入れるなど柔軟に動けるので、ダークソウルほど間合いを気にしなくても平気でした。
収集要素やNPCのイベントもあるので冒険できるメトロイドヴァニアとしてしっかり仕上がっています。グラフィックも見ての通りのドット絵ですが、他の作品に比べて遠景のクオリティが非常に高かったのでぜひその目で見ていただきたいですね。
収集・成長・冒険・アクション・グラフィックと非の打ち所がないクオリティなのでたくさんの人におすすめしたいところですが、ダークファンタジーという点も折り紙付きで、先ほども書いたとおりグロテスクなモンスターも少なくありません。ゴア表現もしょっちゅうあるので苦手な方は注意です。無邪気に”ちぎられたり”しないように。

【ゲームを終えて、考えたこと】
罪とか奇跡とか御業とか、ストーリーを理解するには宗教観を整理しないと難しいですね。世界観がしっかりしているのはポイント高いんですが、しっかりしすぎているあまり敷居が高くなってしまっている気がします。嚙み砕いて伝えてくれるNPCがいればよかったのですが。
ストアページとプレイを通してざっくり理解した限りでは、悔悟者は「静寂の悲劇(=奇跡)」の唯一の生き残りであるが、本来ならば死、もしくは苦痛を受け入れているはず。つまり生き残っている時点で「奇跡に”反逆した罪”」である。主人公は自分が生き残った理由を突き止めるために奇跡の根源を探しに行く。これが”巡礼”となる。各地にいるボスは奇跡を起こした側なので苦痛を受け入れない不届き者(=主人公)に立ちはだかるのである。
といったところでしょうか。ちなみにblasphemousは冒涜的というニュアンスを含んだ”不敬”という意味です。
あと、ボスのコンセプトを発見したときは嬉しかったですね。特定の装備を付けていると死体のエピソードを聞くことができるようになります。そこでは本作の世界観を当事者目線で語っており、「どうしてこのボスはこうなってるの?」の理由が語られたりします。どうやら異形にはそうなった理由がしっかりとありそうですね、世界観がしっかりしているのは間違いなさそうです。ただ、プレイヤーが点と線をつなげていく作業が必要かもしれません。

ストーリーが分かりにくかった話で記事が終わってしまうと印象が下がってしまいそうですが、ゲームとしては収集・成長・冒険・アクション・グラフィックどれをとってもハイクオリティなのでおすすめに十分値します。グロに気を付けてお楽しみください。
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