【ライフイズストレンジ2】現代に残るリアルで根深い問題と社会的弱者を描く

価格:5,390円(全5話の総額)
言語:公式日本語対応
プラットフォーム:PC、PS4、xbox one

ざっくばらんに説明すると・・・

  • ショーンとダニエルが過酷な運命を生き延びる
  • 選択肢によって展開が変わるマルチエンド、時間は戻せない
  • 人種差別、移民、国境問題、不法就労など根深い問題を織り込む

【どんなゲーム?】

ライフイズストレンジ2はメキシコ系一家の兄ショーンと弟ダニエルが過酷な運命に翻弄されながらも必死に生き延びようとするマルチエンディングのアドベンチャーです。基本的なゲームデザインは前作と同じ、会話の選択次第で物語が変化するアドベンチャーですが、今作で登場する超能力はタイムトラベルではありません。

今作ではダニエルがとある事件をきっかけに超能力を発現し、不可抗力的に警察官を殺害したことで運命の歯車が回り始めます。元の家に戻ることができなくなった兄弟は警察に追われることになり、数少ない頼れる人を探しながら、父親の故郷であるメキシコへの逃避行を計画します。

厳しい状況を生き延びるため、家を探し、食べ物を探し、雨だけでもしのげる場所を探し、アメリカを渡り歩くも追い打ちをかけるように理不尽な人種差別や大麻農園への不法就労などなど…16歳と9歳の少年たちにはあまりにもツラすぎる。

それと同時に弟の成長ぶりが見られるのも楽しみ方のひとつです。プレイヤーは兄として行動しますが超能力を使えるようになった弟が社会で生きていけるよう正しく導く役割があります。事の発端となった超能力を使うべきか抑えるべきか、引いては「あなたはどう生きるか」という大きなテーマなのかもしれません。

2020年3月26日に日本語が登場しましたが専用のストアページから言語パックをダウンロードしないと日本語吹替されないのでご注意を。こちらのストアページからダウンロードできます。ちなみに、ショーンの英語吹替を担当したGonzalo Martin氏が英国アカデミー賞ゲーム部門「Performer in a Leading Role」の受賞者に選ばれたそうです。字幕映画に慣れていれば英語言語で聞くのもいいかも。

【どんな人におすすめ?】

クリアまでは約18時間でした。たまに画面を見ないで話だけ耳を傾けていることもあったので、前作に比べて会話シーンが長くなったような気がします。アクションシーンなどはなく展開を選択できるドラマといった感触なので会話をじっくり楽しめる人におすすめですね。

また、主人公となるショーン一家はメキシコ系ですが、あまりにも理不尽で目も当てられないような人種差別を受けるシーンもあります。そういった根深い問題を描いているのも特徴的。

その反面、善良な人たちは本当に台詞一つ一つが心に響くものがありました。つらいときに頼れる人がいるのは本当にありがたいものです。善良な人たちと酷い人たちに揉まれながらも、プレイヤーは兄として弟を導いてあげなければなりません。過酷な状況で生きるためにはどうすべきか、正しさとは何か、プレイヤーは頭を悩ませることでしょう…。

【ゲームを終えて、考えたこと】

何度か言及してきましたがこのゲームで登場する根深い問題がリアルだったのが印象的でした。映像化するまでのハードルは高かったのではないでしょうか。人種差別、移民、国境問題、不法就労、キリスト教に基づくカルト的宗教などなど。これらは今もなお一部で残り続ける問題です。

移民に母国語を強要したり暴力をふるったり、アメリカとメキシコの国境を不法に超えようとする人は後を絶ちません。訳アリで流れ者が集うハッパ農園は住所に困っている人にはうってつけ。熱狂的なキリスト教信者の場合、教えに基づかない信条や行動は家族だろうと勘当の対象です。キリスト教では同性愛は汚らわしいものとされており、最近ではそういった理由で家族から迫害された有名人も実際に見るようになりました。

つまるところアメリカにいながらメキシコ系で、住むところも失ってしまったショーンとダニエルは社会的弱者な訳です。しかも未成年。このことを念頭に入れて置くとより作品の魅力が見えてくるけど悲しさも増してしまうかも。

だけど彼らは生きていかなければなりません。「人は自分を映す鏡」だと言います。ショーン、すなわちプレイヤーの行動をダニエルは見て、学び、そして行動します。良い行いをすればダニエルも良い行いをすることでしょう。しかしながら良い行いとは主観的に過ぎないという板挟みが選択を躊躇させますね。

例えば、自分を差別して汚い言葉を浴びせられ、故郷の言葉を強要され、暴力をふるってくる相手に復讐することが正しいのか。

あなたの選んだ行動を弟は見ています。その結末が用意されているのがマルチエンディングの良いところかもしれませんね。デリケートな問題に向き合って紡ぎあげた脚本には本当にたくさんの苦労があったに違いありません。これは現代を生きる我々がプレイすべき作品のひとつです。

muramasa

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